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鳥籠ノ砂

籠原スナヲのブログ。本、映画、音楽の感想や考えたことなどをつらつらと。たまに告知もします。

TVアニメ『ラブライブ!』第2期について

 TVアニメ『ラブライブ!』は単なる虚構ではないと感じた。おおよそ観客にとっての単なる虚構は、登場人物にとっては単なる現実のはずだ。しかし本作はそうではないのではないか。どちらかといえば、これは、ミューズがミューズの魅力を伝えるために演じたPVのようなものなのではないか。

 TVアニメ『ラブライブ!』におけるミューズは、他のスクールアイドルたちとでさえ対比されない。たとえばアライズとの実力的対決も、アライズとの思想的対立も正面から表象されることはけっしてない。他の登場人物についても同様である。本作にはミューズとミューズの味方だけがいるのだ。ではTVアニメ『ラブライブ!』はミューズのメンバーの多種多様性を描き出しているのかと言えば、そうではない。穂乃果が語り皆が同意するように、彼女たちは最終的には主義も主張も一致してしまった。ミューズが結束してしまえば、主人公の行く手を阻むものは「天候」くらいしかないだろう。

 人物のダイアローグを通じてポリフォニーを描くものが物語であるなら、これは物語ではない。TVアニメ『ラブライブ!』は物語映像というよりはPV映像なのだ。この意味で、本作はTVアニメ『アイマス』とも『WUG』とも異質である。そう捉えなければ本作は正当に評価できないと感じる。